ヤクザの文化人類学―ウラから見た日本 (岩波現代文庫) ![]() 価格: 1,155円 レビュー評価:5.0 レビュー数:6 少しでも科学的であろうとする誠実さを持った著者ならば、求められる矛盾した立場に葛藤することでしょう。「情」を守れば客観性を失い、「知」に偏れば面白さ損なう。元来そんな事に頓着しない商業主義的な買文屋や内輪に引きこもる衒学者ならいざ知らず、良心的な著述家なら突き詰めれば突き詰めるほどはまり込む難問と言えましょう。 本書はイスラエルの民俗学者による日本のヤクザについての研究書です。社会構築主義的視点を軸に据え、主に質的な調査をもとにヤクザとは何者なのか、日本人にとってヤクザとは何なのかを分析していきます。内容と結論は読んで頂くのが一番だと思うので敢えてしませんが、分析の方法が社会 |
輝く組織の条件―高業績を生み出すパフォーマンス&メジャーメント技法 ![]() 価格: 2,310円 レビュー評価:4.0 レビュー数:2 人事コンサルティング・ファームの本。 それだけに概念も具体性があり、事例分析もよくされており、非常に良書だと感じる。 「輝く組織」をキーワードに論旨が進められている。 「輝く組織」の条件とは、以下の6つが備えられている組織のことと定義。 また組織を分析し、「輝く組織」にするために「パフォーマンス&メジャメント」という考え方を提唱している。 |
|
幸福な結末 ![]() 価格: 1,260円 レビュー評価:3.5 レビュー数:5 表現・文章が綺麗で映像が浮かんできます。けれど文章から離れて客観的になってしまうとただの他人の白ける恋愛話。 大切な人に会いたいと確かな当ても無く、待つ人(待ったことのある人)にはきっと、共感できる所が出てくると思います。 |
情報様式論 (岩波現代文庫) ![]() 価格: 1,155円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 メディア論というのは不思議に孤立した学問だ。今起きていることは画期的なことなのだとそれはしばしば言うのだけど、いったいそれがどの程度画期的なのか、過去の学問とのつながりもなく主張されるために、素人にはよくわからないのだ でもこの本は違う。この本は社会理論や哲学など今起きている情報社会の動向とを見事につないでみせている。 その際、戦略的なポイントとなっているのは、次のことだ。よくものごとの有り様は、それが展開された段階になってから振り返るとよく見えることがある。たとえば進化した人類の体の仕組みを知ったうえで、その進化の途上にあった猿たちを調べるとその体の仕組みがよく見えてくる。 |
耳をふさいで夜を走る ![]() 価格: 1,680円 レビュー評価:3.0 レビュー数:3 一気に読ませる筆力は感じましたけど、私は最後まで意味が分からず。 3人の魅力的な女性たちが危険な存在だ、ってのは分かったけど、それだけ。 私の読みが浅いのかなぁ…。 タイトルはいいですね。 最後に意味が分かって気持ちよかった(元々知ってる人もいると思いますが)。 ↑こういう、読み終って「あぁそうか、そういう意味か!」とか、 「あの伏線がここにきて生きるわけか!」が好きな私としては、 よかったのは、タイトルだけです。 あとは、だから、何なの?って感じでした。 |
三国志曼荼羅 (岩波現代文庫) ![]() 価格: 1,050円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 中国文学研究家として名高く、正史「三国志」の共同翻訳に携わり、また単独で「三国志演義」の翻訳も行った井波律子氏が三国志を語る一冊。1990年から1995年にかけて書いた作品群が中心だが、その輝きは10年以上経った今も色あせていない。 三国志自体の解説と、曹操やその一族、諸葛亮、周瑜、蜀の五虎大将などメジャーな人物評のほかに「魏の諸葛一族」では諸葛誕の生涯を詳細に記し、その人物像に迫る。また、後半では正史「三国志」に隠された陳寿の意図を解説するほか、「日本人と諸葛亮」では土井晩翠、内藤湖南、吉川英治、陳舜臣、花田清輝の作品からそれぞれの諸葛亮観を分析する。 井波氏には是 |
アマゾン・アマゾン (たくさんのふしぎ傑作集) ![]() 価格: 1,365円 レビュー評価:5.0 レビュー数:1 写真家の今森光彦氏が、写真も文章も書いた本だ。 アマゾンの地図の絵が書いてある以外は、すべてのぺージにカラー写真が掲載されている。 アマゾンは日本からとても遠く、なじみが薄いので、イラストもいいが、写真の方が正確に伝わりやすい気がする。 子どもが見ても飽きない、素晴らしい自然と魚と子どもたちの写真だ。 たくさんの昆虫、初めて見る食べ物、家の中の様子など、写真につけられた説明文がとても興味深い。 虫好きな子どもに、おすすめだ。 |
|
揺りかごの上で ![]() 価格: 1,680円 レビュー評価:4.0 レビュー数:1 一度目はわからなかった。 得体の知れない不安感、しかし圧倒的ではない、 ただ漠然とした不安感を抱えながら残り少なくなっていくページを読み進めた。 そして「え、何故?!」という展開になりエピローグ… 何かが心の中で繋がらない。 この穴を埋めたい。 そう思い、他の人がこの本について何か感想を書いていないものかと検索してみた。 普段はあまりこのようなことはしない。 先に情報も入れない。 しかしどうしてもミッシングリンクを埋めたくなってしまった。 |